フリーランスエンジニアならポートフォリオを作るべし!

2016年6月15日

2021年6月18日

ポートフォリオは、フリーランスで働くデザイン関係の仕事をしている方にはご自身の今まで仕事をしてきた経歴としてとても大事に物です。 ただ、ポートフォリオはデザイナーの方だけの話だと思っていませんか? それが、最近はフリーランスのエンジニアの方でもポートフォリオを時々持ってくる事が増えています。 そこで、フリーランスのエンジニアの方もポートフォリオを用意してみませんか?

ポートフォリオって何?

ポートフォリオとは、デザイナーの方が「今まで作ってきた作品を集めたもの」です。 写真集の様なイメージをして頂ければ一番分りやすいと思います。 ポートフォリオ本来の意味は「紙の書類をまとめて運ぶための書類入れ」という事の様です。 そこから、その紙に書かれた作品の集まりを指すようになったようです。 他にも金融関係では投資している金融商品の組み合わせを意味します。 教育関係ではペーパーテストだけでない総合的な学習評価方法などを指すこともあります。 様々な由来をご紹介しましたが、総称すると「いろいろな種類の成果を集めたもの」らしいです。 IT業界で聞く「ポートフォリオ」は、Webデザイナーやグラフィックデザイナーなどが自己PRのために作成した自分の作品集というニュアンスになります。 フリーランスの方は新たなデザイン案件を営業する時にポートフォリオを活用します。

自分をアピールすべし!

現在エンジニアの方はあまりポートフォリオを持っていなくても特にお仕事に影響があると言う訳ではありません。 ただし、他のエンジニアの方と差を付ける為にもポートフォリオを作成するべきです。 エンジニアと言う職種は、「経験してきた業務の規模」や「エンジニアとしていたポジション」「使える言語」など、内容は多岐に渡ります。 その中で、フリーランスのエンジニアの方であればとても仕事が出来る方が多いでしょうが、面接の場では緊張して充分に自分のことを伝えられない、話すのはあまり得意ではないという方も中にはいらっしゃるかと思います。 そんな時に、ポートフォリオがあれば自分にはどんなことができるのか、業務経験はどの様な経験があるのかを効果的に見せることができます。 また、ポートフォリオには経験した仕事だけでなく、未経験の分野や言語にチャレンジするときにも、経験や能力をアピールすることができます。 たとえば「業務ではWebに関係ない部門にいましたが、プライベートでWebサービスを作った実績があります。」と言った経験がアピールに繋がったりする事もあります。 まったくの異分野にチャレンジするの?と不安な相手も安心するはずです。

どんなポートフォリオを作ればいいのか?

エンジニアには、ビジュアル的にわかりやすい作品がありません。 そのため、ポートフォリオと言ってもどうすればいいのか、という人も多いでしょう。 ポートフォリオには、履歴書のような決まったテンプレートはありません。 その為、必要な要素を入れたサイトを作りましょう。 IT関係なら、誰からも見てもらいやすいように、Webで作るのが一般的です。

自己紹介

まずは自己紹介です。名前や連絡先などを明らかにしておきます。 連絡先さえはっきりしておけば、あまり細かい個人情報を載せることはありません。 連絡先はメールアドレスだけでなく、Slackやskype、GitHubなどのアカウントを載せておきましょう。 特にエンジニアとしての営業に使うなら、GitHubのアカウントは必須です。

業務内容

これまでにエンジニアとして業務で経験したジャンル、ポジション、使用できる言語などをまとめましょう。 今まで仕事をしてきたクライアントとの契約上、詳細に書けない仕事でも、言語やジャンルを大まかに書いておきましょう。(この時は会社名までは表記せず、某大手金融機関と言った形で社名をぼかしておきましょう。) ここで重要なのが、「自分がメインでやった仕事」、「自信のある仕事」、「インパクトのある仕事」は前の方にまとめましょう。 GitHub等で自分の書いたコードを見せるという方法はIT業界で仕事をする人間としてイメージUPにも繋がります。 実際にコードを見せると、短い時間で効率よく自分を知ってもらえるのもメリットです。 またアクセス解析など、開発周りの知識で勉強していることがあれば、追記で書いておくと、更に幅広い領域でのお話しも出来るかなと思います。

どんな形でWebサイト作ればいいか?

できれば独自ドメインとレンタルサーバーで独自のサイトを作るといいでしょう。 無料ブログや無料サイト作成サービスなどもありますが、万が一サービス終了などで消えてしまっては大変です。 せめて独自ドメインだけでも取得しておきましょう。 独自ドメインはSEO上の効果もありますが、何よりサービス終了で消えることがありません。 さらに、独自ドメインのメリットは、顧客からの信頼度も上がります。 また、レンタルサーバーを借りて独自ドメインを取得しても年間数千円の費用で済みますので、コストとしても大きな負担にはならないかと思います。(フリーランスの場合であれば、確定申告時に経費として計上できます。) ポートフォリオのサイトのクオリティに関しては、Webデザイナーを兼務する方でなければデザインにはあまりこだわらなくても大丈夫です。 サイト作成が苦手な方であれば、独自ドメインの使えるWeb作成サービスもあります。 テキストがメインになるので、派手な色使いやイラストよりも、読みやすさを心がけましょう。 また、独自で作成したウィジェットやブログパーツなどがあれば、実装してアピールしてみるのもおすすめです。

ブログも付けよう

ブログはアメブロやFC2ブログの様に別ドメインで作られることも多いですが、ポートフォリオサイト内に作っておくのがおすすめです。 こちらもテンプレートに凝ることはありません。 ブログページを作る目的は、ポートフォリオサイトを作成以降新しい情報を載せることがあると思います。 ブログページを作って更新する事があれば、簡単に更新する事が出来るのも強みです。 また、ブログページを使って下記の様な事を書いてみるのもおすすめです。
  • 読んだ技術書や雑誌のレビュー
  • 購入したマシンやガジェットのレビュー
  • インストールしたアプリのレビュー
  • 参考にしているWebサイトの感想
  • 作成したコードへのリンクや裏話(特に難しかった部分)
  • IT関係のイベントへ出席したこと、感想
  • 自分の勉強日記、まとめ
この様な事を書いておく事であなたの事ももっと知ってもらえるのはフリーランスの方であれば大きな営業ツールの強みになるかと思います。

作ったあとは

せっかくポートフォリオサイトが出来ても、作りっぱなしではいけません。

ポートフォリオを更新する

ポートフォリオサイトを作ったはいいのですが、例えば3年前に作成したきりで何の更新もされていなければ、あまり印象が良くなりません・・・ むしろ、なにも更新をしていないと「やる気があるのか?」「ズボラな性格なのか?」と思われてしまう可能性も高くなってしまいます・・・ その為、業務で新しいことを経験したり、新しい言語を勉強したり、ブログで新たな事を書くネタが見つかったら、適宜更新しましょう。

名刺にポートフォリオのURLを入れる

名刺を作ったらポートフォリオサイトのURLを入れておきましょう。 営業後にも見てもらえる可能性もありますし、顧客の周りで話題になるかもしれません。 連絡が取れるように、メールアドレスやSlackやskype、GitHubなどのIDは忘れずに。

ポートフォリオを印刷しておく

新しい顧客に営業する、クライアントと打ち合わせに行く、などの機会には、ポートフォリオサイトを印刷したものを持って行きましょう。 顧客はあなたのことをあまり知らないかもしれないからです。 荷物にならなければタブレットやPCを使ってWebを見せることもできますが、先方に回して見てもらう場合は紙で用意した方が良いです。 紙ならそのまま相手に渡すことができます。印刷するのは概要だけで、コードまで印刷する必要はありません。

 さいごに

ポートフォリオを作るのはちょっと面倒ですが、一度作ってしまうと面白いものです。 何より営業先やクライアント先へのイメージが大きく上がります!! 更に、ポートフォリオを見た方がつながりのある同業の方へ見せる事で横の繋がりが増えることもあります。 ポートフォリオを作ることで、「新しい言語の習得や作品作りをして行かなくてはならない」とモチベーションの向上にもなりますので、フリーランスのエンジニアの皆さん、是非ポートフォリオを作って行きませんか。