
国内・海外出張して仕事をするときに必要な通信手段の選び方
出先で必要なものは何?どういう準備をしておけばいい?
それを決めるためには、最初に1.行き先、2.現地でしなくてはいけない作業、3.滞在日数の3つを考える必要があります。
その条件が異なると、持ち物や現地での通信手段が変わってくるからです。
行き先で何をしますか?
まずは行き先を考えましょう。
国内ならあまり気にする必要はありませんが、海外なら、ある程度の下調べが必要になります。
通信手段は、滞在先と作業内容、日数で決まります。
次に必要な作業を考えましょう。
最低限メールやメッセージで連絡がつけばいいのか、通話もしたいのか。
簡単にブログの更新くらいできればいいのか。それとも、本格的に仕事できる作業が必要なのか。
家族がいれば、読書用端末やゲーム機が必要になることもあります。
仕事が必要か、家族連れかどうかで、Wi-Fiルーターを持っていくかどうかが決まります。
国内でも、仕事があるか家族連れなら、Wi-Fiルーターを持って行きましょう。
家族連れならタブレットで動画を見たり、読書したり、ゲーム機にも使えます。
海外でも、ある程度パケットを使うことが予想されるなら、あると便利です。
行き先が国内なら
国内なら、仕事が必要なのかどうかがポイントになります。
装備は普段とあまり変える必要はないでしょう。
国内移動には渋滞がつきものです。移動中の電池切れ対策として、モバイルチャージャーは忘れずに。
行き先で使うための充電器も用意しましょう。
短期間だし、仕事はしない
数日の帰省だけなら、とりあえず連絡がつけばいいと思います。
メールやメッセージ、チャットツールのチェックと返信だけなら、スマートフォンで充分です。
自宅ではないので、Wi-Fiが使い放題とは限りません。
スマートフォンの契約は、パケット無制限にしておくと便利です。
少し長くなる、仕事もしたい
行き先でも仕事をすることになりそうなら、タブレットやPCも持って行きます。
荷物が重くなるのと、移動による破損に注意が必要です。
仕事で使いそうなファイルや資料は、パソコンやタブレットのローカルディスクか、EvernoteやDropboxに入れておきます。
国内でも電波の弱いところもある
意外ですが、日本国内でも電波が弱いところもあります。
人のあまりいない山や島は想像しやすいですが、ホテルの高層階でも弱いことも。
そういう時は、同じ室内でも位置や角度を変えると、入りやすくなることもあります。
行き先が海外なら
海外なら、行き先の状況について下調べが必要です。
現地で何をしますか?
滞在日数と何をするかで準備が変わります。
下に行くほど料金が安くなり、手間が掛かります。
- いつもの番号で日本国内との通話が必要
- 少ない日数なので少しだけ連絡ができればいい
- たくさんパケットを使うが、少し高くても日本から準備していく
- たくさんパケットを使うが、費用をできるだけ安く抑えたいか
日本国内との通話はどうするか
携帯キャリアの海外ローミングサービスを利用すれば、日本国内と同じ携帯電話番号が使えます。
日本国内とも同行者とも同じ番号で通話できます。
ただし海外にいるので、普段の電話番号の最初に国番号「+81」をつけ、最初の「0」を除いた番号になります。
ただし通話はパケット定額サービスの対象外なので、料金はかなり高くなります。
同行者との通話もいったん日本を経由する形になるので、高額な料金がかかります。
また、通話料金は掛けた側だけでなく、着信した側にもかかります。
Skype通話やLINE通話ならパケット定額サービスの範囲内なので、使い方がわかる相手であれば、こちらを使うと便利です。
国によってはLINEやSkypeの利用が制限されています。出発前に確認しておきましょう。
現地のSIMカードを入れると、現地で同行者と普通に通話ができます。
ただし電話番号が変わるので、普段の電話番号ではかかりません。
少ない日数なので少しだけ連絡ができればいい
仕事が不要で連絡だけ取れればいいなら、スマートフォンだけで充分です。
対応した地域に数日間滞在するだけなら、携帯キャリアの国際ローミングでもかまいません。
日本国内よりはかなり高い通信料ですが、最小限の準備で済みます。
ドコモ、au、ソフトバンクの3大携帯キャリアには、海外向けのパケット定額サービスがあります。
申し込も不要な事が多く、アプリによる設定だけで使えます。
各キャリアで名前は違いますが、海外での接続状態や使用料金を確認できます。
一度ご自分の使用しているキャリアで確認してください。
パケット定額サービスも、料金は高いですが使うのは簡単なので、短期間ならおすすめです。
ただし海外ローミングに対応していてもパケット定額サービス対象外のキャリアや地域もあるので、行き先は対応しているのかを携帯キャリアで確認しましょう。
パケットを大量に使いたいときは、ショップや空港などにあるFree Wi-Fiも利用できます。
ホテルによっては、泊り客用のWi-Fiを用意しています。こちらを使うと節約できます。
必要な準備は、次のとおりです。携帯キャリアでもらえる資料も持参しましょう。
- 自分の利用しているキャリアでのローミングサービスの確認
- 行き先がローミングサービスやパケット定額サービスに対応しているかどうかの確認
- ローミングサービス用のアプリのダウンロード、テスト
- 行き先の電源形状と、変換器の確認
たくさんパケットを使うが、日本から準備していく
仕事などでたくさんパケットを使うなら、Wi-Fiルーターがあると便利です。
ルーターは、国内でレンタルして海外に持っていくこともできます。
自宅のWi-Fiと同じように接続して、同行者と一緒に使えます。
海外レンタルルーターの料金は出発日から帰国日までの日数分です。
国内で使うよりは高いですが、それでもパケット定額サービスよりは安いです。
何よりも日本国内で手配できるのは安心です。
業者のWebサイトで内容を調べて予約し、当日空港で受け取ることもできます。
必要な準備は、次のとおりです。国内同様に仕事の準備もしておきます。
- 行き先がルーターの海外レンタルサービスに対応しているかどうかの確認
- 業者の名前、料金、予約番号などの確認
- 接続手順の確認(ID、パスワードなど)
- 行き先の電源形状と、変換器の確認
たくさんパケットを使うが、費用をできるだけ安く抑えたい
一番安上がりなのは、現地でSIMカードを買って自分のスマートフォンやルーターに入れる方法です。
ただし、うまく動作しないこともあるので自己責任になります。事前の準備も必要です。
たいていの国では、プリペイドSIMカードを売っています。
国によってはかなりの量のパケットを使えるプランもあります。
現地のキャリアを使用するので、パケット代もあまり気にせず使えます。
同行者も現地のSIMカードを使っていれば、番号は変わりますが普通に通話できます。
日本国内に通話するとかなり高くなるうえ、番号も変わるのでSkype通話やLINE通話を使いましょう。
SIMカードは現地で購入しますが、現地のどのキャリアを使うかは事前に調べておきましょう。
行き先に強いキャリアを調べます。行き先がリゾート地などの場合は、現地のキャリアでも強いところと弱いところがあります。
次に自分のスマートフォンで使える電波と、SIMカードの大きさを調べます。
ルーターを持っていくなら、ルーター用の対応SIMカードも調べます。
そこから、使用できるキャリアが決まります。
出発前に、スマートフォンのSIMロックを解除しておきましょう。
自分の契約しているキャリアに持って行き、手続きします。
SIMロックを解除しても、現地のSIMカードが動くかどうかは保証外です。
iPhoneなど、世界中で売っている機種はどこのSIMカードでも動きやすいです。
たいていの国では、空港やマクドナルド、ホテルにもFree Wi-Fiがあります。
これを併用すれば、かなり料金を節約できます。
リゾート地では、地域全体にFree Wi-Fiがあるところも。
必要な準備は、次のとおりです。仕事が必要なら、国内と同じように準備しておきます。
- スマートフォンのSIMロックを解除しておく
- 自分のスマートフォンで使えるSIMカードを調べる。
- 行き先で使うキャリアを調べる
- 行き先の電源形状と、変換器の確認
目的地の空港に着いたら、空港でプリペイドSIMを買うと便利です。値段も他の店と変わりません。
空港で購入して、Free Wi-Fiでアクティベーションできます。
プリペイドSIMの設定は、たいていは英語モードで設定できます。難しくはありません。
同行者がいればテストもできます。
プリペイドSIMを使いきったら、リチャージしてもいいですが、新しくプリペイドSIMを買ったほうがお得です。
新品にはボーナス分がついているからです。
気をつけよう
キャリアによるSIMロック解除ですが、機種によってはSIMロックを解除しても海外キャリアのSIMカードが動かないこともあります。
iPhoneやXperiaなど他国でも発売している機種(グローバルモデル)はいいのですが、完全国内向けの機種では怪しいこともあります。
またSIMカードのキャリアを変えると動くこともあるので、相性の問題です。
キャリアの責任はSIMロック解除までなので現地SIMの動作は「保証外」の一言で終わります。
どうしても確実な通信手段が必要なら、格安スマホや中古でグローバルモデルの端末を用意するか、行き先で買います。
国によってはスマホは狙われやすく、iPhoneを持っているだけで強盗を呼び寄せることも。
国内と同じように手に持っていては危ないと心得ておきましょう。