システム開発の現場では、アイデアが必要な場面が頻繁にあります。
例えば、機能について検討したり、プログラミングのロジックを考えたりすることがあるかと思います。
そういった時に使えるのが、「アイデア手法」です。
このアイデア手法を身につける事で、新しいアイデアを考えたり、数多く思い浮かんだアイデアを整理整頓したりすることもできます。
本記事では、私生活以外のシステム開発関係のお仕事でも活用できるアイデア手法についてご紹介します。
使い方がわかれば、気軽に使っていくことのできる方法も多いです。日常の業務の中でぜひ活用していってくださいね。
アイデア手法のまとめ4選
ブレインストーミング
ブレインストーミングは、アイデア出しの手法としてとても有名です。ブレスト、と呼ばれることもありますね。基本的には複数人で行い、新しいアイデアや問題の解決策を考えるときに活用されています。
ブレインストーミングにはいくつかの方法がありますが、一般的なのはポストイットなどの付箋を使うやり方です。テーマについて思いついた内容を、付箋に書いてホワイトボードやテーブルに貼っていきます。他の人が書いたアイデアについては、基本的に批判をしてはいけません。どんどん便乗して、質より量でアイデアを出していきます。
ただし、アイディアをどんどん出していっても議題に対しての解決策をまとめる時に結論を導き出す事が出来なくなってしまう場合があります。
その為、ブレインストーミングでは話しの展開をコントロールする「司会の方」ブレインストーミングの時間配分を調整する「タイムキーパーの方」様々出て来る意見をまとめる「書紀の方」をあらかじめ決めて行なう事がおすすめです。
ブレインストーミングを行ったあとは、後述するマインドマップやKJ法などの方法でアイデアを整理していきます。
マインドマップ
頭の中の情報を放射状に書き出していく、ノートの記法です。英国のトニー・ブザン氏が提唱した手法で、ビジネスやアートなどさまざまな分野で活用されています。
マインドマップの書き方について簡単に解説しましょう。
マインドマップの書き方
①中央に主題となるテーマを書きます。
②関連する言葉を放射状に記載していきます。色やイラストを使いながら、視覚に残るようにノートを取っていくことがポイントです。
至って簡単な作業でアイデアをまとめる事が出来るのがマインドマップの強みです!!
また、マインドマップの強みには、連想ゲームの様に主題をテーマに思った事を書いて行く事で、思わぬ所から意外なアイデアを導き出す事が出来るのです。
◯◯(主題)と言えば「△△」「×××」「■■■」と何でも良いので思った事をマインドマップ上で出すと以外なアイデアが出て来て、新たな突破口を導き出す事が出来るのもマインドマップの強みとなります。
手書きのイメージのあるマインドマップなのですが、パソコン向けのソフトやスマホアプリなどもリリースされています。マインドマップ向けの代表的なツールを2つご紹介しておきましょう。
思った以上に簡単に使う事が出来るので、おすすめです!!
iMindMap
マインドマップの創始者、トニー・ブザン氏の公認ソフトです。機能も豊富で、デザインに優れたマインドマップを作成することができます。有料なのですが、無料で使えるトライアル版も用意されています。
iMindMapをご利用したい方はこちら
XMind
マインドマップのソフトやアプリは有料のものが多いのですが、XMindは無料で使うことのできる数少ないツールの一つです。見た目もシンプルで、操作も簡単。マインドマップの初心者におすすめのツールです。
XMindをご利用したい方はこちら
KJ法
KJ法とは、日本人が開発したアイデアや情報を整理するための手法のことです。
KJ法の名前の由来は、開発した方の名前が川喜田二郎さんと言う東京工業大学名誉教授の方で、「この方のお名前のイニシャルKとJ」を合わせたと言うだけのシンプルな由来です(笑)
アイデアや情報をカードにまとめて、関連する内容ごとにグルーピングしていきます。ブレインストーミングなどで得られた雑多な情報を整理して、規則性や問題の糸口を見つけることに使われています。KJ法のツールとしては、「iroha Note」が有名ですね。
iroha Note(いろはノート)
付箋のようにアイデアを書いていき、それらの情報を整理していくことができます。KJ法では、マインドマップのツールが利用されることも多いのですが、iroha Noteはつくりもシンプルで、直感的に操作できることがメリットです。
irohaNoteをご利用したい方はこちら
KJ法はマインドマップと一つのセットとしてアイデアを出す時にご利用する事をおすすめします。
一見様々なツールや手法を使う事で遠回りに感じますが、アイデアを形にしていく方法としては、「マインドマップで出した答えをKJ法でまとめると言った考えで使えば」とてもスムーズに答えを導き出す事が出来る様になるかと思います。
マンダラート
マンダラートは、アイデア出しの中でも使いやすい部類にはいる手法です。
マンダラートは、アイデア出しの中で最も使いやすい部類にはいる手法です。
マンダラートの書き方、
①9つのマスが用意されています。中央のマスにテーマを書いてから、上下左右の4方向のマスにアイデアを記入していきます。
②上の①で書いた上下左右のマスに接する2つのマスから連想されるアイデアを、残りのマス(中央マスから見て上下左右斜めのマス)に書いていきます。
マンダラートを使うときのポイントは、考えすぎずに思いついたアイデアを書いていくことです。使い方も簡単なので、はじめてアイデア出しに取り組む方にもおすすめです。
マンダラートは「テーマの大枠」を考える時にご利用することをおすすめします。
その為、アイデアを導く手法というよりも、アイデアの大枠を導き出す為の手法と言った考えです。
上図の「今年の目標」をテーマにした時に「貯金する」「健康でいる」「仕事を頑張る」「家族を大切にする」と言った「具体案」を出します。
その具体案に対して「どの様なアクションを取るか?の大まかな答え」を具体案の上下左右方向に出して、一つのマンダラートを作成します。
この様にマンダラートは「答えの大枠」を出す事が出来ますが、細かい事を導き出すには9マスでは難しいです。
その為、マンダラートについては、細かい考えよりも、アイデアの大枠を忘れない為のツールとしてご利用することをおすすめします。
アイデアについてのまとめ
アイデアのつくり方や整理する方法について解説しました。
マインドマップ、KJ法、マンダラートはとても簡単に使う事が出来るツールですので、ぜひ活用していきたい便利な方法です。
ただし、手法にこだわりすぎないことも忘れないでください。
アイデアとは自由な表現から導き出せるものであり、ツールの様な決められたルールの中では良いアイデアを導き出す事が出来ない場合があります。
その場合は、アナログな手法ですが、紙とペンを持ってきて自由なまま表現してみる事がおすすめです!!
私個人として、「アイデアとは自由な発想や場所から宝物を見つける事」であると考えています。
自由な場所からであれば、ツールと言う決められた場所からアイデアを見つけなくてはならないと考えてしまうといいアイデアが見つけられなくなってしまいます・・・
その為、ご紹介した内容やツールは、あくまで手段です。
状況に応じて、柔軟に使っていくようにしましょう。