フリーランスになる!と決めたのはいつですか?
決めたら、とにかくできるだけ早く実行して、事業を軌道に乗せて、安定した収入確保を目指したいですか?
それとも、実際に走りだしてみるまでは不安でしょうがないですか?
スタートダッシュからずっと売り上げは右肩上がりに成長という風に順調に進む人はほとんどいません。
うまくいかないときにどうするか。そういう時こそ、独立前の心の準備が必要なのです。
フリーランスのイメージは?
フリーランスは「フリー」という言葉のせいか、自由なイメージがありますね。
たしかに勤務時間は自由ですが、リスクは会社員の比ではありません。
それに、本当に自由を満喫してしまっては、会社員のような安定した収入はとても得られません。
収入の不安定さは、多くのフリーランスの共通の悩みになっています。
また心身の健康も重要です。体を壊すと働けなくなり、収入が途絶えてしまいます。
フリーランスには、むしろフリーという言葉からは見えない自己管理能力と、リスクに負けない精神力が必要なのです。
人生をプランニングしよう
独身のうちは文字通りフリーでも構いませんが、結婚して家庭を持てば安定が必要になります。
独身のままでも、年齢が上がってくれば、体力に任せた働き方はできなくなります。
その一方で、老後の資金など、貯蓄も考えなくてはいけません。
24時間気ままに仕事に没頭したり、利益を考えない仕事ができるのは若いうちだけ。
5年先、10年先、20年先のことを考えて、安定的な仕事が得られる仕組みを考えるなど、ロングスパンでのプランをたてておきましょう。
女性であれば、妊娠・出産後の働けない期間をどうするかも考えなくてはいけません。
もちろんすべてがプランどおりに行くわけではありません。
しかしプランを考えておけば、イレギュラーな事態にも対応しやすくなります。
不安を解消するにはどうするか
独立すると覚悟を決めても、まったく不安のない人は1人もいないはず。
不安になるのは当たり前と開き直って、1つずつ不安をつぶしていきましょう。
スキルに自信がない
自分の資産、つまり経験や実力を冷静に分析してみましょう。
自分の得意分野、一番の売り文句は何か、客観的な資格はあるのか。
そうやってスキルの棚卸しをすると、現在の状況がわかります。
そして、そのスキルをどのように使うと効果的なのか、再度検討します。
事業計画の見直しとともに、自信がわいてくるはずです。
言い換えると、自信のない分野に進出するのは、かなり精神的にタフでないとできないこと。
独立するときは、やはりある程度経験があって、よく知っている仕事から始めるといいでしょう。
これまでの経験を活かせますし、顧客や先輩とのつながりもあり、自信を持って仕事を進められるからです。
そして「できない」と思わないこと。
自分ならできる、なんとかなるという開き直りは、自信につながります。
ただし手抜きにつながらないよう、注意しましょう。
資金がない
独立前にはある程度自己資金を貯めておきましょう。
仕事のためにも、生活のためにも、お金は必要です。
とにかく事前の準備として、資金を貯めるところから始めましょう。
どうしても資金が用意できなくて、でも絶対に自信のあるアイデアなら、融資の相談に行ってみてもいいでしょう。
そこで断られたら、まだプランが甘い証拠です。
体力に自信がない
体力や健康状態は、良好であるに越したことはありません。
ただし、ある程度融通が効くのがフリーランスのいいところ。
自分の裁量で、調子のいい時期に集中して効率よく仕事を済ませることができます。
たとえば、同じ1日でも朝のほうが体力があるとわかっているなら、午前中に集中的に仕事を済ませておくことができます。
自己管理ができればですが、会社員の時よりも体力的に楽にできる可能性もあります。
成功するためには
自信があっても、それだけでは成功するとは限りません。
成功するための心構えとはどのようなものでしょう。
最前線で闘う覚悟をする
独立すれば自分の働きがすべてです。
会社なら、一部の部署が赤字でも、他の部署の利益でカバーできます。しかしフリーランスにはカバーしてくれる人はいません。
売り上げは自分の時間と交換です。最初はなかなか休みも取れません。しかも最初のうちはお金も入ってきません。
そういう不安に打ち勝ち、自分がやらなければならないという覚悟を決めましょう。
よくある話ですが、友人と組んで独立する会社が失敗しやすいのはこのためです。
誰かがカバーしてくれると思うと、一人ひとりがフルパワーを出さなくなることが多いのです。
また、時間がたつにつれて考え方の違いやお金の話で対立して、分裂することもよくあります。
自分の力だけで独立する覚悟を決めましょう。
管理者や経営者の意識をもつ
会社員なら上司のチェックや決済がありますが、独立すれば自分が自分の上司です。
自分の体調やスケジュールから、成果物の品質まで、すべてを管理し、責任をもつのは自分です。
自分のことを客観的に見ることができる目を養いましょう。
売上のあがる仕事ができるように、営業やスケジュールを管理しましょう。
いくら面白い仕事でも、まったくお金が入ってこなければ、それは仕事ではありません。
きちんとした売上、利益が生まれるような仕事をしましょう。
経営者として、資金の管理も必要です。
フリーランスは1人で仕事をしているので、経費や利益と自分の生活費が曖昧になりやすいのです。
毎月帳簿をつけて、事業資金や売上はきちんと管理しましょう。
家族や周囲の人達の理解を得る
フリーランスになることが自分の希望でも、周りが誰一人賛成してくれなければ、成功は難しいでしょう。
妻、両親、会社の人たちなど、周囲の理解を得ておくことが重要です。
家族はいつも一番近くにいて、支えになってくれる存在です。
家族の賛成なしに成功する人はまれでしょう。
また退社するときも、これまでの上司や同僚ともしっかり話をして、了解を得ましょう。
円満に退社しておけば、次の顧客や業務提携先になって仕事を回してくれるかもしれません。
さいごに
フリーランスにも、いくつかのタイプがあります。
Webサービスなど何か作りたいものがあって「これを世の中に出したい!」と思って独立する人、自分の技術を活かしたい人、とにかくサラリーマンでいるのが嫌な人など、いろいろです。
自分はどういう気持で独立を志したのか、それを思い出してみましょう。
自然に心構えができてくるかもしれません。